出発が遅れているとき、操縦席では何をしているのか

おはようございます。
搭乗が済んだのに、なかなか動き出さない。そういう時間は、待つ側にとって落ち着かないものだと思います。
今日は、その間に操縦席で何をしているのかをお話しします。
待っているわけではありません
遅れが決まった時点から、やり直す作業がいくつも出てきます。
出発時刻の再調整。到着地や経路が混んでいる日は、管制から出発できる時刻の指定を受けることがあります。この時刻が動けば、そのあとの計画もすべて動きます。
燃料の確認。地上で待つ間もエンジンや補助動力装置が燃料を使います。待ち時間が延びれば、目的地までの計算をやり直します。足りなければ追加を頼みます。
飛行計画の見直し。出発が数十分ずれると、上空の風も、到着時の天候も変わります。経路や高度を選び直すことがあります。
天候の再確認。目的地と代替空港の予報を取り直します。時間帯が変われば、使う滑走路も変わることがあります。
勤務時間の確認もします
パイロットと客室乗務員の勤務時間には、法令と会社の規程で上限が決まっています。
遅れが大きくなると、その便を最後まで飛べるかどうかを確認する必要が出てきます。上限を超える見込みであれば、乗務員の交代を手配することになります。この確認も、遅れが分かった時点で始めます。
遅れの理由は、こちらで決められないこともあります
遅れの原因はさまざまです。前の便の到着が遅れた、機体に整備の確認が必要になった、目的地の天候が悪い、空港や経路が混んでいる。
このうち、私たちの側で短くできるものは限られています。整備の確認は、終わるまで待つしかありません。管制からの時刻指定は、こちらの都合では動きません。
分かっていることは、その都度お伝えするようにしています。逆に、まだ見通しが立っていないときは「まだ分かっていない」とお伝えすることになります。歯切れの悪い案内になってしまうこともありますが、確かでないことを言うわけにはいきません。
おわりに
出発が遅れている間、操縦席では出発時刻、燃料、飛行計画、天候、勤務時間の確認をやり直しています。
止まっているように見える時間にも、作業は続いています。お待たせしていることに変わりはありませんが、そういう時間だと思っていただけたらと思います。




