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航空知識

着陸のとき「ゴー」と大きな音がする、あれは何をしているのか

おはようございます。

着陸した直後、「ゴー」と大きな音がして、体が少し前に押される。あの瞬間に驚く方は多いと思います。今日は、あの音と揺れの正体である「逆噴射」についてお話しします。

逆噴射は、エンジンで「ブレーキ」をかけている

正式にはスラストリバースと呼ばれます。簡単に言えば、エンジンの力を使って機体を減速させる仕組みです。

飛行機は、着陸してもかなりの速さで滑走路を走っています。この速さを、限られた滑走路の長さの中で安全に落とさなければなりません。そこで、車輪のブレーキだけでなく、エンジンの力も減速に使います。

ふだんエンジンは、空気を後ろへ押し出して前に進む力を生みます。逆噴射では、その空気の流れの向きを一時的に前寄りへ変え、機体を後ろへ引き戻すように働かせます。あの「ゴー」という音は、エンジンが減速のために強く働いている音です。

ふだん 空気は後ろへ → 前に進む 逆噴射 空気を前寄りへ → 減速する
ふだんは空気を後ろへ出して前に進みます。逆噴射では、その向きを前寄りに変えて機体を減速させます。

三つのブレーキを組み合わせている

着陸したあと、飛行機は主に三つの方法で減速しています。

  • 車輪のブレーキ:車と同じ、タイヤを止める力
  • 逆噴射:エンジンの力を減速に使う
  • スポイラー:翼の上に立ち上がる板。揚力を減らし、機体の重みをタイヤにしっかり乗せて、ブレーキを効きやすくする

この三つを組み合わせることで、短い距離で安全に止まれます。逆噴射は、その一つの役割を担っています。

危険ではありません

大きな音がするので不安になるかもしれませんが、逆噴射は正常な操作です。異常や故障ではありません。

むしろ、雨で滑走路がぬれているときや、滑走路が短いときには、頼りになる減速手段です。パイロットは、その日の状況に合わせて、どれくらい強く使うかを判断しています。

なお、多くの機体では、地上に降りて条件がそろわないと逆噴射が使えない仕組みになっています。安全のために、使える場面がきちんと決められているのです。

おわりに

着陸直後の「ゴー」という音は、エンジンを使って減速する逆噴射の音です。車輪のブレーキやスポイラーと合わせて、短い距離で安全に止まるための仕組みです。

次に着陸するときは、少し身構えずに済むかもしれません。あの音は、飛行機がきちんと仕事をしている合図です。